Ishii, H. (2014). Isha no uso: Isha wa jibun no tsugō de uso o tsuku. Tōkyō: Gentōsha.
内科で稼げない医者が心療内科を開業する
いま、内科医が新しく開業しても、患者はなかなか来てくれません。すでに持病のある人は、どこかのクリニックや病院に通っていますし…薬局で風邪薬を買って自分で治そうとするので、風邪の患者も減っています。結局、患者が集まらないので改行してもすぐに廃業に追い込まれます。
そこで内科医は仕方なく心療内科クリニックを開業するのです。…しかし心療内科は内科の一部であって、医者はうつ病に関する専門的な臨床経験を積んでいません。
日本は世界一、抗うつ剤が売れる国
…その理由は、心療内科医が気軽に処方しているからだと私は思います。…医者は抗うつ剤を処方するためには、患者をうつ病と診断しなければなりませんから、うつ病患者の数がどんどん増えることになります。
…私は十数社の産業医をしています。社員が休職すると、必ず診断書を提出することになっています。診断書を見ると、うつ病が非常に多いのです。その社員と面談してみると、うつ病が専門ではない私でも、おかしいと感じることがあります。その場合、私が信頼している精神科の専門医にセカンドオピニオンを求めます。すると、別の診断名が出ることがあります。(p.124-126)
内科で稼げない医者が心療内科を開業する
いま、内科医が新しく開業しても、患者はなかなか来てくれません。すでに持病のある人は、どこかのクリニックや病院に通っていますし…薬局で風邪薬を買って自分で治そうとするので、風邪の患者も減っています。結局、患者が集まらないので改行してもすぐに廃業に追い込まれます。
そこで内科医は仕方なく心療内科クリニックを開業するのです。…しかし心療内科は内科の一部であって、医者はうつ病に関する専門的な臨床経験を積んでいません。
日本は世界一、抗うつ剤が売れる国
…その理由は、心療内科医が気軽に処方しているからだと私は思います。…医者は抗うつ剤を処方するためには、患者をうつ病と診断しなければなりませんから、うつ病患者の数がどんどん増えることになります。
…私は十数社の産業医をしています。社員が休職すると、必ず診断書を提出することになっています。診断書を見ると、うつ病が非常に多いのです。その社員と面談してみると、うつ病が専門ではない私でも、おかしいと感じることがあります。その場合、私が信頼している精神科の専門医にセカンドオピニオンを求めます。すると、別の診断名が出ることがあります。(p.124-126)