Sunday, October 1, 2017

『坂本真樹先生が教える人工知能がほぼほぼわかる本』

Sakamoto, M. (2017). Sakamoto maki sensei ga oshieru jinko chino ga hobohobo wakaru hon. Omusha.

人工知能の嗅覚とは?

 [人工知能の開発には]匂いの情報も共有できるようになることが必要かもしれませんが…識別した匂いをインターネットで遠隔地へ送り、再現するというところまで研究が進んでいます。嗅覚ディスプレイと呼ばれるもので、実物がなくても匂いを再現することができます。(p.71)

匂いはこれからどうなるのか?

 嗅覚に関連する情報における人工知能の研究は遅れていましたが、匂いに関係する産業は多いため、開発が加速すると思われます。
・・・匂いには[嗅覚組織に]400弱の受容体があるため、組み合わせが多く、目標とする匂いを作る作業は困難とされています。
・・・しかし、人工知能で匂い成分の組み合わせの計算と高速な再現ができるようになり、それをバーチャルリアリティ(人工現実感)で作り出すことにより、近い将来より身近になるでしょう。
 

最近では、「匂い」が体感できる映画館もあるようですね。将来は、家庭のパソコン、ゲーム機などからも匂いが体験できるかもしれません...!? (p.72)


教師なし学習とは?

 たとえば企業がお客さんをタイプ別に分類する際に、教師なし学習[コンピュータが自分で特徴量を抽出して学習]が利用されています。・・・お客様アンケートやインターネットの通販サイトの購買履歴などたくさんの情報があっても、それ自体から人間がお客さんについての何らかの傾向を把握しようとしても大変です。
 そこで教師なし学習を駆使して、コンピュータにお客さんをタイプ別に分類させます。そうすることでそれぞれのタイプのお客さんごとに適した商品を紹介する「レコメンド」というサービスが展開できたりします。(p.91)


ヘッブの法則

 ヘッブの法則とは、「シナプスの前と後で同時に神経細胞が興奮するとき、そのシナプスの結合は強化される」という法則です。
・・・たとえば「梅干し」を食べると、赤い色に興奮する細胞と、丸い形に興奮する細胞と、酸っぱい味に興奮する細胞が、同時に興奮します。
・・・このとき、同時に興奮した細胞同士のつながりは強化されますが、興奮した細胞とそうでない細胞とのつながりは弱くなります。(p.130)




1 comment:

n said...

 「秘密作戦にセックスの罠を仕掛ける」ことの効用を評価〔=評定〕するというまじめな調査として・・CIAはサンフランシスコにアパートを借り・・売春宿に改造。
・・・CIA係官が寝室の壁ののぞき穴から、「仕事中の」女性を「もっと精密に観察」するための望遠鏡(などにも資金をつぎ込み)・・・係官は「この計画に関係しただれもが、税金で十分に堪能させてもらう時間がもてた」と、あとになって話している。客には性欲をそそり、臭いのする粉末がこっそり与えられ、ベッドの下に置かれた「悪臭弾の放ついやな臭いに耐え」、強力な排尿促進剤が混ざった飲料を飲まされたものであった。
(この実験の目的は悪臭が性行為に及ぼす影響を評価〔=評定〕することであった)(p.p.372-373)

『拷問と医者』Thomas, "Journey into Madness"