Saturday, April 8, 2017

『日本を脅かす! 原発の深い闇』

Nihon o obiyakasu genpatsu no fukai yami: Tōden seijika kanryō gakusha masukomi bunkajin no taizai. (2011). Tōkyō: Takarajimasha.

 関西電力高浜原発、プルサーマル反対派町長「暗殺指令」

「最初は、”なんとかあの町長、首にでけんか”といった程度のことやったんです。ところが、町長がいろいろ刃向ってきますやろ、そうなるとK[関電幹部]はどんどんエスカレートしよりまして、それが“町長、殺(や)れや”になっていきましたんや。」(原発警備会社の加藤)
「(町長暗殺の)指令は常に本気でしたわ。特に“[警備]犬を使うて殺れ”となってからは、本気も本気、原発内で会うたびに、“いつ殺るんや。はよ(早く)殺れや”と、こんな感じで性急になってきましたわ。目も坐ってましたわ・・」(同上、矢竹)
「(暗殺指令を)Kがやったことについて、そのようなことがあったと聞いています。それを踏まえたうえで、今後のことを考えます」(関電執行役員)
つまり関電役員も・・会社ぐるみの“指令”であることを認めたも同然である(その時に録ったテープが存在する)。
[2年後、両氏の不可解な逮捕事件の]公判では、[「町長暗殺」という無謀な要求]など一顧だにされなかった。
「そんなことには一切耳を貸さん。裁判では、裁判長はじめ、みんなそうでしたわ」(加藤)
 耳を貸してしまっては、困ってしまう人がいたのであろう。(p.p.116-117)


電力会社は警察の優良天下り先

抗議活動が終わり、中川さんがクルマに乗り込むと、現場で陣頭指揮していた青森県警察本部野辺地署の白取栢所長が、「そのクルマを止めろ!」と叫んだ。取材に来ていた報道陣が「どうするんですか?」と尋ねると、白取署長は「駐車違反で検挙する。反対派のクルマだから」と答えた。そもそも現場は核燃料サイクル施設の用地で、「道路」とはいえない。しかも、当時、中川さんのクルマ以外に、施設側の車両、パトカー、マスコミの記者のクルマが何台も駐車していた。

・・・翌朝、筆者のクルマのランプが片方、叩き割られていた。警察の仕業としか思えなかったが、単なる嫌がらせではなかった。
核燃料サイクル施設に反対している住民がクルマで集会へ向かうとき、いつの間にか割れていたランプ類を警察官に道路交通法違反とされ、足どめをくらった事例があった。

自動車雑誌には、「警察は電力会社の私兵なのか!」という見出しで記事が掲載された。雑誌発売後、一通の手紙が届いた。
《「警察は電力会社の私兵なのか!」とは、よくぞ言ってくれました。これは私たち地元のマスコミが言いたくても言えなかったことです。あいつら[腐敗警官たち]は毎晩電力会社に振る舞われる酒で、頭がパーになっているのです。》
あれから21年。警察と電力業界との関係は、何も変わっていない。(p.120)

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