Araya, T. (2015). Tatakau monotachi e: Nihon no taigi to bushido. Namikishobo.
政府が認めた拉致認定者は現在まで十七人だが、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による拉致の可能性を調査する市民団体である「特定失踪者問題調査会」によれば「拉致の疑いが否定できない特定失踪者は、二百五十人以上にのぼり、うち拉致の疑いが高いとした失踪者は七十人以上に達している」という。
この人たちは、まったくの一般市民で特別の人が狙われたわけではない。しかも、拉致現場は日本全国のみならず海外にまで及ぶ。特に問題なのは、拉致に加わった犯人が、いまだ一人も捕まっていないということだ。
この拉致の状況をシミュレートするために、関係者とともに実際に拉致状況を再現してみた。その結果、国家も国民も警戒心の薄い日本では、どこでも簡単に日本人を拉致できることが認識できた。とはいっても、一人の人間を拉致するためには、情報をとって準備をし、拉致した被害者を国外に連れ出すのに、少なくとも十名以上の協力者が必要だ。しかも、これまでの手口からは、その土地に詳しい人物、つまり現地の日本人が加担していないと難しいということもわかった。
このような拉致がこれまで頻繁に繰り返され、その犯人が一人も捕まっていないのに、誰もこの状況を危険視しないのはなぜだろうか。(p.p.1-2)
2 comments:
一九七七年ごろから全国各地で発生した北朝鮮工作員による日本人拉致事件は、本来こうした犯罪を取り締まり検挙する外事警察の仕事である。しかし、日本の外事警察は、じつに無能だったのである。外国の犯罪行為は、多くの善良な国民の運命を変え命をも奪ったのだ。警察はいったい何をやっていたのだと批判されても仕方がないだろう。
原田宏二『警察内部告発者』
公安警察の監視(活動)対象設定目的
公安警察は、自身の活動拠点、活動根拠を確保する為に、それぞれの目的に適した、一般国民を監視対象者に定 めて活動を開始する。公安警察の監視対象者設定が承認されると、多額の予算、人員、機材、拠点(監視に使用する賃貸マンション等)の設定、警察のヘリ、車両、施設等の優先使用が認められる。
警察組織特有の予算着服ぼったくり体質に輪をかけて、公安警察には、監視対象者が大きな利権となる。
ミスさえしなければ犯罪が公認されている身分は、それだけでも特権中の特権である。
その公安警察が、様々な活動を行う為の拠点を得る手段として、監視対象者が利用される。
したがって、公安警察の監視対象者の選定は、活動しやすく、そこで活動が長期に継続できることが第一条件とされる。例えば犯罪には縁のない単身サラリーマンなどで、なるべく弱そうな者が選ばれる。犯罪常習者などは不適。すぐ刑事などに現行犯逮捕されてしまっては、活動がそれで終わってしまう。それでは利権にならない。本物のテロリストや危険人物では、公安自身にも危険が伴うし、仕事がハードになる。しかし、長期に監視対象にし、出来るだけ多くの予算を得る為には、テロなどの特別な危険人物でなければならない。
そこで、平凡な一般人を偽装「第一級危険人物」に祭り上げる工作が行われる訳である。
そう言う理由から、公安の監視対象者の周囲では、公安警察官によるでっち上げ事件や、監視対象者の仕業に見せかけて行なわれる事件が多発する。この種の事件の特徴は、すべてが未解決事件となる。実際の刑事事件であっても刑事には捜査させないので(犯人自身が捜査を担当するのだから)解決する訳がない。
そもそも、公安警察の活動から、自身の欲望による犯罪を取り除いたとしても、現行憲法下では、合法的な活動は、ほとんどない。こうした事情から、偽装「第一級危険人物」の監視拠点では、公安自身の欲望処理や組織の利益の為の犯罪が毎日のように行なわれているのである。公安の監視対象者設定の目的は、犯罪利権獲得である。
"ストーカーの正体は警視庁公安部"
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