Thursday, May 4, 2017

久保文明,有賀夏紀編著『個人と国家のあいだ : 家族・団体・運動』

Kubo, F., & Aruga, N. (2007). Kojin to kokka no aida: Kazoku dantai undō. Kyōto: Mineruvua Shobō.

謎めいた死を遂げた原子力発電所の告発者シルクウッド

大企業の恐ろしさと内部告発者が味わう不条理な苦難につき国民的理解の形成を助けるヒロインとなったのは、カレン・シルクウッドであった。
・・・一九七四年九月に、自身の数度にわたる被爆[原文ママ]体験や組合運動との関係もあって、シルクウッドは、自らが働くオクラホマ州の原子力発電所における職場の安全管理がきわめて悲惨なものであることを原子力エネルギー委員会で証言した。・・危険を冒してその証拠を集め、それを持って『ニューヨークタイムズ』の記者に会うために家を出たシルクウッドは、謎めいた自動車事故で死亡するに至った。彼女が携えていたはずの証拠が発見されなかったことは、その死因につき深い疑惑を残した。
(p.140)

No comments: