Showing posts with label psychology. Show all posts
Showing posts with label psychology. Show all posts

Sunday, August 17, 2025

藍原寛子 『フクシマ、能登、そしてこれから』

 Aihara, H. (2025). フクシマ, 能登, そしてこれから : 震災後を生きる 13人の物語. 婦人之友社.


「風評被害」への異議―あきらめない

今、水戸さんは、国や電力会社、行政が「風評被害」という言葉で市民の言論を封殺しようとしているのでは、と懸念する。18年8月、福島原発の汚染水海洋投棄を議論する経産省の公聴会が郡山市で開かれた。水戸さんは意見発表人として出席、主催者側が会の冒頭で使った「風評被害」という言葉を、「放射能に対する不安や議論を封じ込める言葉だ」と指摘した。(p.93)

「現場に足を運ぶこと」の重要性

福井県の敦賀、美浜の原発が林立する地域を通り、その先々で地元の人から直接、原発の話を聞いた。
興味深いことに、複数の人と一緒に会っても誰も意見を言わない。ところが1人に個別に会って話を聞くと、ボソボソと本音を話しだした。何度か通ううちに、敦賀市の僧侶で反原発運動に携わる立花正寛さんに会う。立花さんは「長い間坊主をやっているけれども、がん患者以外の葬儀はしたことがない」と語った。立花さんは夜、門徒さんたちから話を聞く機会を設けてくれた。すると、彼らは次々に「うちの息子が取られてな」「うちの息子も取られた」と悲しげに語った。「取られた」という意味を尋ねると、「電力会社に息子が殺されたという意味だ」と打ち明ける門徒さんたち。
…さまざまなことを教えてくれた立花さんも、がんのために亡くなった。
(p.p.196-197)

活断層のリスクを軽視しない

北野さんは24年5月の志賀原発廃炉訴訟の口頭弁論で、原告団長として「志賀原発周辺は大きな活断層だらけ。珠洲原発同様、建ててはいけないところに建ててしまった」と活断層評価や避難計画の問題点を指摘した。 
「…能登半島地震で、かなりの人が『もし志賀原発が動いていて事故が起こったら、閉じ込められ、見放されたまま被ばくするかもしれない』と危機感を抱いた。原子力ムラは巨大でしぶとい。でも住民が自分の問題として捉え始めている」。
(p.223)

のと、と、ふくしま、と

珠洲市狼煙町で、発災後、住民が農家のビニールハウスに集まって避難生活を送った地域を訪ねた。
…ビニールハウスで生活した1人の高齢の女性が、私の車の「福島」ナンバーを見つけて、「福島からきたの」と驚いた。
…その女性は、周りに誰もいないのに小声になった。「私はあの時、[珠洲]原発に反対したんですよ。私ら、原発に反対した人たちは、計画が凍結されてからもいっぱい嫌がらせを受けました」。元日の地震直後、この地域も孤立集落になった。(p.p.224-225)

Wednesday, July 9, 2025

Stout, M.『良心をもたない人たちへの対処法』

Stout, M., & Akiyama, M. (2023). 良心をもたない人たちへの対処法. 草思社.

ソシオパスを定義づけるもの

 サイコパスもソシオパスも同じ意味でよく使われているのだ。いずれも良心が欠如した個人でありそうした者のなかには暴力的な傾向をもつ者がいれば、そうでない者がいる。
(p.32)

司法の目さえあざむく

彼らの多くは、普通の人たちと同じように、投獄や死刑の宣告など望んでおらず、そんな状況に追い込まれないように注意している。恋人を破産に追い込んだり、同僚の経歴を台無しにしたり、あるいは、無防備な人の心に生々しい傷を刻み付けることに比べれば、殺人の場合、犯行が発覚する公算ははるかに高く、厳しい断罪から免れるのは難しい。罪悪感がないので、行動を制限する心の仕組みはもちあわせていないが、彼らは彼らで抜け目なく計算している。
…通常、ソシオパスが直接的な暴力に及ぶのは、社会の目から隠れて行える家庭内においてだ。…家庭内暴力は起訴されても立証が難しく、そもそも起訴されるケースが少ないので、ソシオパスにとってはブレーキもかかりにくい。

刑務所はソシオパスであふれていると思われがちだが、これも事実と異なる。それどころか、犯した行為で逮捕・投獄されたソシオパスの例はむしろ珍しいくらいなのだ。ソシオパス(と彼らの被害者)について調査を進める研究者は、現在の法律体系では彼らの犯行を漏れなく捕捉することはできない現実を突き止めた
アメリカの刑務所に収監されている者のうち、ソシオパスは平均で二〇パーセントにすぎない。

…多くの人たちにとって、生きることは真摯に向き合うべき営みで、その最大の見返りは他者の愛であり、人との結びつきだ。
だが人を愛せない人間がこの世にはいる。人みなすべてが良心をもっているわけでもない。それどころか、良心をもたない人たちという限られた少数派は、人に苦しみをもたらし、苦しみにあえぐ相手の姿を楽しんでいる。(p.p.38-41)

ガスライティングは、被害者自身が自分の正気を疑う心理的虐待の一種で、この名称は一九四四年に公開された映画『ガス燈』に由来している。
…ガス燈は劇中で使われているトリックのひとつで、家のガス燈を明滅させ、これは自分の妄想なのだと妻に思い込ませていく。第三者から見ると、ガスライティングという心理的虐待のもっとも痛ましい点は、一見すると無意味な手口であるため、第三者からすれば、被害者が漏らす不満があまりにも奇妙で、被害妄想じみたものに思えてしまう点にある。そのため、被害者が脅えている危機状況がまったく信じられなくなってしまうのだ。(p.p.120-121)

閉鎖系”の関係にはびこる職場のソシオパス

職場のソシオパスに見られる特有の行動

・被害者をほめそやす
・自分を大きく見せようとする
・親切で役に立つふりをする
・誘惑しようとする
・嘘をつく
・他人に過大なリスクを負わせようとする
・他人の共感を得ようとする
・他人のせいにする
・脅して自分の意に沿わせる
・血も涙もなく平気で人を裏切る

…[被害者側には]挫折感や徐々に希薄になっていく自己肯定感、他者を信頼する能力の大半が失われ、自分さえ信じられなくなるという、ソシオパスに翻弄された者ならではの様子がうかがえる。

職場において、精神的な疲れを強いられる、不安定な閉鎖系〔当事者しか知らない孤立した状況〕におちいっていたら、閉塞した関係の風通しをよくするため、少なくとも外部の誰か一人以上に現状を打ち明けておくことをおすすめしたい。
その場合、打ち明ける相手は、会社とは無関係の親しい友人や家族、あるいはセラピストでもかまわない。話す際にも「ソシオパス」などの専門用語を使う必要はまたくなく、職場でいま起きていることを話すだけでいい。

また、自分の窮地に対して、相談相手がただちに解決策を教えてくれるとか、自分と同じ意見であると期待してはならない。…外部の声をインプットして閉鎖系を押し開くことはなによりも大切だ。第三者に事情を話し、話を聞いてもらうことで動揺は鎮まり、何が起きているのかについて、それまで以上に客観的に考えられるようになる。心に余裕ができれば、ソシオパス特有の行動パターンが見極められるので、こうした関係に自分をおとしいれた相手の正体が明らかにされるかもしれない。
(p.p.120-125)

職場のソシオパスから自分を守る五つの原則

⑴ 心のプライバシーを守り続ける
攻撃してくるソシオパスに対し、相手の願い通りに怒ったり、脅えたり、うろたえたりする姿を見せてしまうと、彼らの支配欲をますます高めてしまう。彼らは被害者の脅えを糧にしているので、被害者が苦しむほど彼らの人心操作は激しくなる。望みは被害者を”支配する力”であり、うらうぃかいて剝き出しになった被害者の素の心を見て楽しんでいる。それだけに心のプライバシーを守り抜くことができれば、彼らは期待通りの結果が得られない。

冷静を保つことがなにより大切だ。感情のコントロールができないなら、動揺が表情やしぐさに現れないようにする。…何をされても動揺しない事実と、彼らの問題行動こそ社員全員の目標に対する障害だと自分は考えているという警告を与える。

⑵ 何をすべきか十分に考えたうえで判断する

ソシオパスの問題に直面して、会社にとどまって最後まで戦い抜くのか、あるいは自分の生活を台なしにする会社から離れるのが望みなのかきちんと考える。…自分の事情を最優先し、できるだけ早く会社を辞めることは卑怯なことではない。身の安全と自分が愛する者たちに対する責任を果たすこともまた、正しい判断なのである。 

⑶ どのような手順で進めていくのか

まず、彼らの行動は徹底して記録に残しておくことである。
…告発者を敵と考えるソシオパスは、相手が不在のときをねらい、十中八九、あなたの備品を盗み見ようとするはずだ。…仕事に関係のない私信などの書類はひとつ残らず会社から引き揚げることを忘れてはならない。無難な私物にすぎないが、他人の個人情報を悪用する手口に長けているのが彼らなのだ。

⑷ 私情は交えず、会社の利益を訴える

会社の上層部に近い役職者との面談を設定する。…人事部や直属上司を通したりしていては、ソシオパスの息がかかった者を相手に交渉する可能性が高まる。
私情は交えずに話を進める。自分の利益を求めてこの場にいるのではない。大きな犠牲を強いる組織内の問題について知らせ、その解決を提案するためにここにいるのだ。個人的な感情は控え、自分の被害者意識も訴えてはならない。
…また、「ソシオパス」などの心理学用語ではなく、誰にでもすぐに理解できる、明白でありきたりの言葉を使って話を進める。「話に嘘が多い」「仕事をごまかしている」「嫌がらせが絶えない」「人をだまそうとする」「人を操ろうとする」「ものがなくなる」などのような、彼らの不誠実な言動がこれほど大きな損害を会社に及ぼしているのか、その点に沿って話を進めていく。

⑸ 「会社の対応」をふまえて身のふり方を考える

 会社がなんらかの対策を講じ、ソシオパスを封じることができれば苦労した甲斐もあるので、その意志があるなら、会社にとどまって仕事を続けていけばいい。
しかし、進言に対して会社がなんの反応も示さず、ソシオパスへの対応を個人の問題のままにしておくなら、この会社は人生の貴重な時間を捧げるのにふさわしい場所かどうか判断しなくてはならない。…あなたはソシオパスには支配されておらず、彼らの罠にはめられたわけでもない。自分の意志にしたがって会社を辞めることで、心のプライバシーを守り、自分自身であり続け、平穏な毎日にふたたび戻るため、前向きな行動を起こしたのだ。
(p.p.130-137)

ソシオパスの戦意をそぐ「無関心メソッド」

{ソシオパスは}絶えずつきまとうこの退屈をなんとかしようと、刺激と高揚感への渇望がかき立てられていく。こうした状況のもとでは、あなたこそ退屈をまぎらわす格好の気晴らしなのだ。
…相手が脅したり、挑発したりするような言動を示しても動揺したそぶりは見せず、まったく気にしていないふりをして応じるのだ。もちろん内心では尋常ではない動揺を感じているはずだ。…しかし相手の前では、気にしていないようにふるまい、話を交わさなくてはならない。警戒心や恐怖心、あるいは怒りを悟られないよう、まったく無関心を装うのだ。
…被害者の警戒心や恐怖心、怒りとは、ソシオパスにとっていわば心理的なドラッグなのだ。相手がこのドラッグの中毒者なら、被害者がやることは、相手のハイな気分を台なしにしてやればいいのだ。
…気持ちがすぐに表れてしまう人でも、多くの人たちがこの方法を実に効果的に使ってきたので、どうか安心してほしい。動揺が表に表れないようになるにはいささか練習して慣れておく必要があるが、準備すればまちがいなく実行できる。
(p.p.180-181)

ソシオパスはなぜ専門職に多いのか

良心をもたない人のなかには、社会的な評価というきらびやかな衣装をまとうことで、ほかのソシオパスより巧妙に正体を隠している者がいる。
…ひとつは、わたしたちには立場と肩書に応じて人を値踏みする傾向があるか点だ。つまり、地位の高い人ほど人格者だと思い込んでしまう。
…二つ目は、ある種の専門職には、ソシオパスにとって喉から手が出るほど魅力的な特権が備わっている点だ。教師や医師、聖職者やセラピストは、大勢の人たちに対して「対人関係の影響力」があり、相手から疑いの目を向けられることはほとんどない。また、外部の干渉を受けないプライバシーが確保されているので、職場環境によって第三者の目から容易に逃れることができる(これも別のタイプの閉鎖系といえる)。
…専門職のソシオパスについて、わたしに寄せられる話のなかでも、群を抜いて多いのが教育関係者と医師に関してである。
(p.p.138-139)

ソシオパスが抱える二つの弱点

・ソシオパスに関する客観的な情報を念頭に置いておく
・最終的な目的を変えてみる(何を目的に戦っているのか見なおしてみる)
・相手の目的でなく、自分の目的について重点的に考えをめぐらせる。
・自分の感情を相手に悟られないようにする。
・良心と共感をもつ人たちとのつながりを深める
・相手との対応はあれもこれもと取り組まず、実行可能な範囲で小分けする
・自分のペースを崩してはならない
・理性的に考え。結末を重んじて行動する
・ストレスマネジメントを心がけ、健康管理に気をつける

ソシオパスは自分から始めた攻撃であるにもかかわらず、二つの弱みを抱えており、これらはたがいに関連している事実を理解しておいてほしい。

⑴ソシオパスが”勝利“を実感できるのは、被害者を思うように操り、支配しているときだけで、こうした形で実感できなくなってしまうと、攻撃そのものへの興味をやがて失っていく。被害者は勝つ意味(目標)を自分で設定できるので、彼らよりも柔軟に戦うことができる。

⑵ソシオパスは、他者の感情を悟れず、共感を覚える基層をもっていない。他者の感情に普通の人が数学の問題を解くように。、頭を使い、知的に判断することでしか理解できない。したがって、彼らに挑発されたとき、少しでも自分をコントロールできれば、本当の気持ちを彼らから隠せるのだ。そうすることによって、ソシオパスがなにより嫌がる「退屈」という天敵の出現をうながすことができる。(p.p.242-243)


適度な自己愛と病理的な自己愛

ソシオパスの場合、欠けているのは良心と他者への共感の両方だが、ナルシシストに欠落しているのは他者への共感だけなのだ。ソシオパスは他者とは感情的に結びつくことができず、他者の感情を直接感じ取れない。これに対してナルシシストは、他者の感情は感じ取れないが、彼らなりの形で他者とのつながりをむすぶことができるのだ。
適度な自己愛(健全なナルシシズム)は、精神的な発達を遂げ、大人になって健全な精神生活を送るうえで、誰にとっても必要とされるが、過剰なほど肥大して、他の感情を圧倒するようになるとナルシシズムに苦しむようになる。このような状態になると対人関係を損ねるばかりか、ほかの人を苦しめるようになるので、専門家のなかには、この状態を「病理的」「有害」「悪性」なナルシシズムだと形容する者もいる。
(p.p.251-252)

ナルシシストに感染しやすい人たち

反社会病質のリーダーと自己愛のリーダーの心理学上のちがいとは、前者は嘘と人心操作と恫喝によって他者に働きかけ、一方、ナルシシストのリーダーは嘘とマニピュレーション、そして情動感染によって人に影響を与えている。
…もしも自分のもとにドナルド・トランプと同質の人格的特徴を示す患者がきたら、その患者はまちがいなく自己愛性パーソナリティの持ち主にちがいないと、わたしはまえまえから考えてきた。彼に見られる人格的特徴は、仰々しいふるまい、他者に対する共感のみごとなほどの欠落、そして、注目され、称賛されることへの過剰すぎるほどの欲求だ。

…ソシオパスが力を実感するために他者を支配するなら、ナルシシストは自分への称賛のために他者を支配している。

ナルシシストの妄想に水を差し、誰も応じなければ彼らは不満を募らせ、感情は高ぶり、ついには憎悪に満ちた怒りを抱え込む。相手が応じない場合、ソシオパスなら計画をやり直すか、微妙な調整をくわえたり、それまで以上に魅力的にふるまったりする。あるいは、さらに脅しをかけるかもしれない。一方、ナルシシストはますます情熱的になり、彼の信条は説得力に富んだ、きわめて破壊的なものになっていく。ソシオパスの言動はこれという信条とはまったく関係ない。彼らの破壊的な言動は冷酷なロジックにもとづき、唯一の目的は被害者との”ゲーム”に勝つことだ。ナルシシストのように妄想でしかない感情の王国を守るために、自分を見失い、ゲームを破綻させるようなまねはしないのだ。
(p.p.256-258)


”熱い”ナルシシストと”冷たい”ソシオパス

この二つの人格障害にもっぱらうかがえる特徴は、いずれも虚言と狡猾さだ。ソシオパスは嘘をついて被害者を混乱させ、自分の意志にしたがわせている。あるいは「楽しい」という理由だけでそんな言動に及んでいる。一方、ナルシシストが嘘をつくのは虚構の世界を守り、他者から自分が必要とするもの(一貫した称賛と相手の同意)を汲み取るためだ。一般的にはどちらも「病的な虚言者」とよく言われている。そして、両者とも他人を利用する手段として、ずる賢くふるまい、人をあざむこうとする。ソシオパスは生まれつきの詐欺師で、ナルシシストは虚構の人格という世界の住人だ。いずれも、嘘をつき続けていなければ自分の世界が破綻してしまう。

ソシオパスがのどから手が出るほどほしがってるのは、人を支配することと権力である。勝つことそれ自体が目的で、そのために脇目をふらずに戦いに没頭する。ナルシシストは自分が秀でていることを見せつけるため、常に人よりも上位にいなければならない。それだけに、他人の権力と業績に対しては病的な嫉妬心を抱いている。
(p.265)

Sunday, July 6, 2025

大鶴和江 『「ずるい攻撃」をする人たち』

 Ōtsuru Kazue,  (2024). 「ずるい攻撃」をする人たち : 既読スルー、被害者ポジション、罪悪感で支配. 青春出版社.

2020年頃、福岡県でママ友たちの間で孤立した女性が、支配的なママ友に洗脳され、我が子を虐待、餓死させてしまうという悲惨な事件もありました。
これも支配的なママ友がグループ間に悪口を言い、ターゲットになった本人を孤立させ、その孤立したターゲットに対して「私だけがあなたの味方よ」と安心させて、金銭を搾取し続けたのです。

このように仲良しのグループの仲を引き裂く人を「サークルクラッシャー」あるいは「フレネミー」とも呼びますが、言い換えれば「他人の幸せが許せない人」です。
このような人は、自分の欲求不満やストレス、周りへの敵意を表現できない人が多く、表面的には「いい人ポジション」を取り、心配するふりをして他人をおとしめる行為を行ないます。

このような「他人の幸せが許せない人」のターゲットにならないためには、他人の悪口を手土産にして近づく人物には最初から警戒するということが大切です。
うっかりその悪口に賛同してしまうと、あとで「〇〇さんも同じようにあなたの悪口を言っていた」という言質を取られてしまう可能性があります。
…そのような人物に対しては、警戒して秘密は明かさないよう心掛けることと、想像や他人の言葉ではなく、現実や事実を見て客観的に判断する意識を持つことが大事になります。
(p.p.64-65)

Friday, December 6, 2024

中村裕美 「味覚の人為的制御」

 健康と疾患を制御する精密栄養学 : 「何を、いつ、どう食べるか」に、食品機能の解析と個人差を生む分子メカニズムの解明から迫る. 羊土社.

味覚電気刺激による味覚の制御

味覚電気刺激による味覚提示は、新たに呈味物質を口腔内に取り込むことなく、すなわち余分な成分を追加せずとも飲食物の呈味を制御できる。…また、刺激装置の構築も安価・小型・軽量で実現できること、即時性、可塑性に優れ時系列的な変化を加えられること、刺激位置によって味を感じる位置も変化することなど味覚表現のダイナミックレンジの広さが、エンターテインメント的用途での活用においても優れている点だろう。

…筆者らは2021年に、経皮電気刺激といって顎と首後ろに電極を貼り付け電気刺激を与える手法を用いて陽極刺激を与えた際に、塩味を最大3倍まで増強できることを実験で検証している。

Thursday, November 14, 2024

佐渡龍己 『テロリズムとは何か』

 佐渡, 龍己, & Sado, R. (2000). テロリズムとは何か. 文藝春秋.

正規戦とテロリズムの違い

テロリズムは自己の力が弱いため、交戦という物質的強力行為ではなく、恐怖という精神的強力行為を手段として、直接、政策決定者あるいは他の強力な力(民衆、第三国、国際世論)を利用して、自分たちの意志を強要することを目的とする。(p.87)

Sunday, June 16, 2024

SILENT WEAPONS: EXAMINING FOREIGN ANOMALOUS HEALTH INCIDENTS TARGETING AMERICANS IN THE HOMELAND

[沈黙の凶器:アメリカの国民を標的にした国外勢力による特異な健康被害事例に関する調査]

Homeland Security Committee | Republican

U.S. House of Representatives

H2-176 Ford House Office Building

Washington, DC 20515




What: A Subcommittee on Counterterrorism, Law Enforcement, and Intelligence hearing entitled, “Silent Weapons: Examining Foreign Anomalous Health Incidents Targeting Americans in the Homeland and Abroad.”

When: Wednesday, May 8, 2024, at 2:00 PM ET

Where: 310 Cannon House Office Building

 https://homeland.house.gov/hearing/silent-weapons-examining-foreign-anomalous-health-incidents-targeting-americans-in-the-homeland/

Monday, November 27, 2023

内海聡 『テレビが報じない精神科のこわい話』

 内海 聡 & くらもと えいる. (2018). テレビが報じない精神科のこわい話 : まんがで簡単にわかる! : 新・精神科は今日も やりたい放題. ユサブル.

「薬の服用後なぜか死にたくなった どうして飛び降りたか覚えていない そんな証言が自殺からの生存者たちから寄せられたんです」
[遺族への聞き取り調査で]対象となった1016人の自殺者のうち、精神科を受診・治療中だった人は701人で、69.0%を占めました。さらに08年1月以降では883人のうち632人と、71.6%にのぼっています。そのうち自宅マンションから飛び降り自殺を図ったケースでは100%、つまり全員が向精神薬を服用していました。
…抗うつ剤と覚醒剤は類似物質なのですから、飛び降りたいという衝動に駆られるのも、まったく不思議なことではないのです。(p.p.56)


精神医学は適当な理論で成り立っている
科学的根拠のない精神医学

今ある疾患理論、薬物理論というのは現在でも全て仮説であり、説明されたり因果関係を導けたりするものが何ひとつないのです。
…内科や外科など、他の分野の病気であれば、その診断基準に、科学的、数値的な根拠が必ず存在します。しかし精神医学にはそれがないのです。
(p.p.77-78)

「売りたい薬 売りたい人間 その薬を処方して じわじわ薬を増やして 長く通わせて儲けたい人間 その集大成が精神科医療だと私は思っています」
ここで重要なポイントは、本人が自殺目的で大量服用したのではない、ということです。…主治医の精神科処方を守り、決められた通りに飲んでいたら不審死に至ってしまったということなのです。…これほど危険であるにもかかわらず、製薬会社と精神科医が儲けるために精神薬は使われ続けています。(p.p.79-80)


医療保護入院での恐怖体験!

Q. 医療保護入院って何?
A. 自傷・他害の恐れがない精神障害者でも、病院判断、家族の同意があれば強制入院させられる制度です。

精神障害と判断する基準があいまいなため家族間のトラブルの時に悪用されることが多々あり
(p.105)
[被害者の証言]
裁判では[強制入院させた]あの医師が統合失調症の判断基準も知らずに今まで数千人以上の人を診察診断してたのを知った時には、怒りで震えました
(p.121)


製薬会社と権力者の繋がり

世界有数の巨大製薬会社であるグラクソスミスクライン(GSK)が販売した「パキシル」という薬は1992年の発売以来、依存症に関して3200件、出生異常で600件以上、自殺と自殺未遂でも約450件の訴訟をおこされています。

その中の、ある裁判において、「マイナスの研究結果は隠蔽する」と記述されたGSK重役によるメモが明らかにされました。それとは別の裁判でも同社重役の「ダメでも結果は隠せる」と記述したメモが冒頭陳述で読みあげられてます。

また、2017年の製薬会社の売上高で世界第2位のファイザー社も、同社が販売する「ガパペンチン」(てんかん薬)のマーケット拡大に不都合な研究結果のもみ消しや改ざんを行っていたことを示す社内文書がみつかっています。(p.p.197-196)

Thursday, October 12, 2023

Ana Beatriz 『あなたの日常に潜む、異常人格者 サイコパシー』

 Silva Ana Beatriz Barbosa and 宮城 ジョージ. サイコパシー = Psychopathy : あなたの日常に潜む 異常人格者 : 現代社会に野放しにされた捕食者たちよ. ヒカルランド 2016.

権力を奪い取るための5つの計画とは?

計画その1 会社に入る

計画その2 現場をじっくりと観察する

計画その3 周りの人と事実をマニピュレート(操作)する

計画その4 不必要な人を切り捨てる

スーツとネクタイ(昇進)を手にしたサイコパシーは、ここまでたどり着くのに利用していた人を切り捨てる。目標が達成されればもう用はないからである。自分の獲物が何も言えないようにするために弱みを握り、歯向かえば恥をさらすと脅すのである。そのためサイコパシーに利用された人ほど、その事実について触れたがらない傾向が強い。


計画その5 権力を奪い取る


(p.p.124-127)

Monday, March 1, 2021

Begley, S., 『脳を変える心』

ダライ・ラマと脳学者たちによる心と脳についての対話

Begley, S., & Mogi, K. (2010). Nō o kaeru kokoro: Darai rama to nō gakushatachi ni yoru kokoro to nō ni tsuite no taiwa. Tōkyō: Bajiriko.

The original title: Begley, S. (2008). Train your mind, change your brain: How a new science reveals our extraordinary potential to transform ourselves.

製薬会社からは歓迎されなかったが、神経科学者ヘレン・メイバーグは二〇〇二年に、鬱病発症者の脳に対する効果は抗鬱薬でも偽薬でも同じであると示した。メイバーグがテキサス大学健康科学センター・サンアントニオ校の研究者とともにおこなった実験で、鬱病が治った患者に用いられた治療薬は、広く処方されているパキシルなどの選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)であっても、患者が坑鬱薬だと思い込まされているだけで同等の効能をもたない偽薬であっても、脳の活動が同じように変化したことを確認した。fMRI画像によれば、どちらの場合も活動は大脳皮質で増加し、大脳辺縁系で減少していた。(p.p.219-220)

Saturday, July 18, 2020

岡田尊司『脳内汚染』

Okada, T. (2008). Nōnai osen. Tōkyō: Bungei Shunjū.


ゲーム制作者のハウランドは、職業的な見地から、ゲームには五つの中毒性の要素があるとしている。①ゲームを終了させる中毒、②競争の中毒、③熟練の中毒、④探索の中毒、⑤高得点の中毒である。…ゲームは最高の叡智を傾けて、中毒を起こしやすく設計された、一種の「合成麻薬」だということである。
『タイム』誌によると、ビデオゲームにこうした麻薬的な依存性があることは、ゲーム開発者の間では公然の秘密だという。タイム誌が接触したあるゲーム開発者は、匿名を条件に次ぎのように語っている。
「ビデオゲームは、すべてアドレナリンを出せるかどうかにかかっている。アドレナリンを出させる一番手っ取り早い方法は、やられると思わせることだ」
医学的にいって、交感神経からアドレナリンがもっとも盛んに血液中に放出されるのは、ファイト・アンド・フライト、つまり、やるかやられるかという危険の中で、必死に戦うか、逃げている瞬間である。そして、敵を倒し、危険を逃れたとき、達成感とともに、脳の中ではドーパミンが放出されることになる。
覚醒剤打ったときも、ギャンブル中毒の男がギャンブルをしているときも、アドレナリンとともに、ドーパミン・レベルの上昇が起きている。アドレナリンは、心臓をどきどきさせ、ドーパミンは気分を高揚させる。
ゲーム開発者は、今にもやられそうな状況を、できるだけリアルに体験させるシチュエーションを作ることで、体にはアドレナリンを、脳内にはドーパミンを溢れさせる。そのために、日夜知恵を絞っているのだ。(p.p.100-101)


テレビをはじめとする映像メディアに、人々がどれほど依存しているかは、それに依存することをやめようと思う人がほとんどいないため、まったく意識されないほどである。

だが、映像メディアのない環境に置かれると、依存を形成している人は、しだいに落ち着かなくなり、映像メディアの探索行動を開始する。せっかく旅行に行ったのに、ホテルに着くなり、テレビを見始める人では、そうした依存が疑われる。いつも見ている番組の視聴を遮られると、ひどく不機嫌になり、攻撃的な反応を示す。普段は穏やかな人が、そうしたときだけ血相を変えることもある。ある研究では、一週間テレビの視聴をやめさせる実験を行ったところ、イライラが増え、口論や殴り合いのケンカが起きてしまったという。テレビ依存も、ゲーム依存同様、物質依存と変わらない性質を持っているのである。(p.124)

Tuesday, April 21, 2020

Moreno, 『操作される脳: Mind Wars』

Moreno, J. D., Kubota, K., & Nishio, K. (2008). Sōsa sareru nō: Maindo uōzu. Tōkyō: Asukīmediawākusu. 
(The original title: Jonathan D. Moreno, Ph.D., "Mind Wars - Brain Research and National Defense")

臭気兵器の設計者は長らく糞便の臭いに心を奪われていたようである。一九九八年の軍の文献によれば、第二次世界大戦の際の発想は、ドイツ占領軍にこっそり「フー・ミー(Who Me)」という化学薬品をなすりつけて、「物笑いの種」にしてやろうというものだった。(p.296)

二〇〇一年六月、テキサスの、元海軍中佐が代表となっている企業と海軍研究所の科学者とが、糞便の臭いの元となる化合物に対する特許を取得し、「不愉快な嗅覚刺激を用いて、人間の行動をコントロールしたり変更させたりするという手法は、現代の戦争において魅力的な発想である」と述べている。エッジウッドでも「米国政府基準トイレ臭気(U.S. Government Standard Bathroom Odor)」を用いた同様の研究が行われている。(p.298)


        *********

ばい菌を戦争に利用しようという発想は(城壁から感染した馬の死骸を投げ込むといった雑な形ではあったが)古代から存在していた。現代的な微生物学は、単に経験に頼るのではなく「合理的」な方法で病原体を選択、さらにいは設計することまで可能にしている。…アメリカ、イギリス、カナダは共同で攻撃用の秘密生物兵器プログラムを立ち上げたが、これには米国陸軍化学戦サービス(Army Chemical Warfare Service)が関係していた。
(p.325)


        *********

一九七二年に、アメリカは生物兵器に関する国際条約、生物毒素兵器禁止条約(Biological and Toxin Weapons Convention/BTWC)を批准した。この条約は平和的および防衛目的の研究以外は許されない、と明言するものである。ソビエト連邦も批准国となったが、アメリカが生物兵器プログラムを終了させたことを信じようとしなかった。その疑念のもと、ソビエトは大がかりな最高機密システムを構築した。これはバイオプレパラートと呼ばれ、民間の皮をかぶって少なくとも一九九二年までは活動していた。
…一九七九年には、スヴェルドロフスクの生物兵器工場から炭疽菌が漏出する事故が起こったのである。正確な死亡者数は知られていないが、見積もりは六六人(ソビエト当局の発表数)から一〇〇人以上まで様々である。
(p.p.325-327)


        *********

アメリカ科学者連盟(Federation of American Scientists/FAS)の生物兵器の専門家であるバーバラ・ハッチ・ローゼンバーグが『ディスアーマメント・ディプロマシー(軍縮外交)』という機関紙に書いた論文によれば、生物毒素兵器禁止条約が一九七五年に発行してから一五~二〇年間というもの、国防総省が行うプログラム自体が機密扱いにされることはなかったものの、「アメリカ軍の欠陥や脆弱性、あるいは技術の飛躍的な発展」を明らかにするような研究結果については機密にされていた。

その後、おそらく湾岸戦争とソビエトのバイオプレパラートの発覚とが原因なのだろうが、国防総省は方針を変えたように見える。9・11のちょうど一週間前、『ニューヨーク・タイムズ』は、機密扱いされていた三つの生物兵器防衛プロジェクトについて報道し、条約を都合のいいように解釈していると指摘した。三つのうち、一つはワクチンに耐性を示す炭疽菌の作出だったが、ソビエトがそのような炭疽菌を生産したと考えられていて、それに対する防衛方法を見いだすためというのが大義名分だった [注182] 。アメリカと西側同盟諸国はこの暴露に動揺を示したが、9・11の攻撃が起こったために、沈黙に転じた。(p.339)


[注182]…ニューヨークタイムズがすっぱ抜いたプロジェクトについてアメリカ政府官僚は防衛目的だと主張したが、細菌工場で炭疽菌を大量に培養し、細菌爆弾のモデルを炸裂するなど、兵器開発そのものと言える点があった。

        *********

ウイルスのような生物兵器は三つの要素が関係する。まずペイロード、つまりウイルスの遺伝情報、次にウイルス外皮など送達システムに関わるもの[注183]、さらに、人体の器官系など標的とされるものであり…いずれも、遺伝子工学で病原体を加工することによって操作し得る。たとえば、ウイルスか細菌の病原体に、外来、あるいは合成した遺伝子を挿入すれば、野生株が本来もたない性質を加えることができる。うまくいけば、脳や神経系を標的にした新型神経兵器の開発が可能なのだ。



[注183]ウイルス兵器は人体の細胞内に侵入することによって効果を発揮する。細胞内に侵入する際、ウイルスは、対象となる細胞表面の受容体など、特定のタンパク質に結合するが、ウイルス側に細胞表面のタンパク質が存在していなければ結合できず、侵入もできない。人体を構成する細胞は、種類によってそれぞれ特定のタンパク質が細胞膜に発現している。ある特定の細胞にウイルスを感染させたいと思ったら、その細胞のみで発現するタンパク質に結合できるタンパク質をもつように、ウイルスの遺伝子を操作すればよいことになる。


過去、旧ソビエト連邦では攻撃目的の生物兵器開発計画が進められていた。…先進的ウイルス神経兵器によって、短いペプチド鎖(アミノ酸が鎖状に結合したもので、生物活性を有する)をコードする合成遺伝子を中枢神経に送り込むというものである。中枢神経系に入ると、合成遺伝子をもとにデザイナーペプチドが生成され、それが奇襲攻撃を行うのである。このペプチドの効果は、その病原体が通常引き起こす症状とは全く違う。たとえば、脳内で生成されると悪性の神経変調物質として働き、ニューロン間の関係や通信を変化させて脳の機能を無効にしてしまう。感染性病原体としては、合成遺伝子を速やかに標的に送り届ける能力をもつものが選ばれる。この新型神経兵器において、病原体はまさにトロイの木馬であり、通常ならば到達できないようなところまで遺伝子を送り込むことが可能になる。
(p.p.347-348)



「…部隊(ユニット)が機能するための能力は、すべて頭のなかにあります。そうすると、もし恐怖やその他の感情によって部隊の忠誠心を崩壊させることができれば、軍隊は、力をもって戦う存在であることをやめてしまうでしょうね。たとえば閉所恐怖症に襲われた兵士は防護マスクをむしりとってしまうでしょう。他には、恐怖、のどの渇き、心拍数増加、腸の運動亢進とか……。ペプチドの効果としてはこのあたりが狙われていると思われます。」(生物兵器の専門家) (p.350)

 Russia accuses US of running a biological weapons lab in Georgia

Wednesday, December 11, 2019

甘利俊一 『脳・心・人工知能』

Amari, S. (2016). Nō, kokoro, jinkō chinō: Sūri de nō o tokiakasu

心を読む ――脳と機械を結ぶ技術BMI

脳科学は、脳の仕組みを明らかにしたい。もし脳内の情報が外部から読み取れるなら、研究が大いに進む。こうして登場したのがBMI(Brain-Machine Interface)である。

…さらに、外部から脳に情報を直接に入れることができれば、これもまた素晴らしい技術が作れる。目の見えない人の脳に、視覚情報を直接送ることができるようになるかもしれない。現に人工内耳は、聴覚細胞を直接に刺激して外の情報を脳内に送り込む。


…BMIは脳内の情報を取り出して解読し、また、脳に情報を直接送り込む技術の総称である。脳内から取り出した情報をコンピュータで解読し、これを処理して再び脳に送り込めば、脳とコンピュータをつないだ仕組みができあがる。アメリカの軍事技術として誕生したとはいえ、これは脳科学、そして現代社会に大きな影響をもたらす技術である。(p.p.219-220)

ATR脳情報通信総合研究所の川人光男に代表されるグループは、脳の活動の情報をただそのままフィードバックして知らせるのではなくて、しかるべき部位の脳情報を解読してこの情報[いまが望ましい状態にいるか否か]をフィードバックする技術を開発した。…これを「脳情報複合フィードバック法(DecNef:Decoded Neurofeedback)」という。(p.221)

…斜め30度の線分を検出する[脳内の]部位のニューロンが活動したとしよう。脳は必要なとき以外にもいろいろな活動を行っているから、これは線分を見ていないときでも起こるし、他の角度を見ているときや安静時にも起こる。

被験者には何を測定しているのかを知らせることなく、この脳内情報を解読して、30度の線分に対応するニューロン活動があれば、いまはよい状態、そうでなければ悪い状態であることを知らせる。

被験者は何がよいのか、何を基準としているのかはまったくわからない。それでも、このように状態のよい・悪いを知らせることで、この被験者の30度の線分に対する検出の感度がわずかとはいえ上がり、これが何週間も保持される。脳の回路のシナプス結合に変化が起こり、ダイナミックスの特性が変わったといってもよい。脳への介入である。(p.222)

心を操作することも可能になる

脳は驚くほどの可塑性があり、脳内のシナプス結合は常時変えられる。…そこで、脳の情報を解読し、その状態が何に対応する[反応している]のか、その[状態にあることの]良し悪しを[実験者が]決めてフィードバックすれば、[被験者の]脳はその方向に[シナプス]結合を変えていくというわけである。…これだと、何をフィードバックしたのかが本人にわからないうちに、特定の情報に適合するように脳を改変できることになる。

女性の顔写真を何枚か準備して被験者に見せたとしよう。被験者は、写真を見てどの女性が好きであるかを答える必要はない。ただ、実験者がある女性の顔を見たときに被験者に起こる脳内活動をよい状態であると、仮に決める。そして被験者の脳内にこのパターンが起こるたびに、これを好ましい状態として、いま何を見ているかには関係なくフィードバックしていく。
すると、被験者には何もわからないうちに、実験者が決めた特定の女性に対する好感度が上がり、これがある期間保持される。つまり、誰かを好きになるという感情を、本人が知らないうちに操作できてしまうのだ。(p.223)

Saturday, September 28, 2019

白石拓 『透明人間になる方法』

 -- スーパーテクノロジーに挑む
Shiraishi, T. (2012). Tōmei ningen ni naru hōhō: Sūpā tekunorojī ni idomu. Tōkyō: PHP Kenkyūjo. 

念じてコンピュータを操作

二〇〇九年にはホンダのロボットASIMOを脳で念じて動かす実験に成功した。…「近赤外光脳計測装置(NIRS)」と脳波計測の二つを併用して、被験者の脳神経活動の読み取りを強化した。NIRSは、近赤外線を頭蓋から照らし、脳に当たって反射する光を捕らえて、脳血流の変化を計測する装置である。
被験者はまず「右手」「左手」「足」「舌」の単語について、それぞれ自分のイメージを思い浮かべる練習をする。…そして、そのときの神経活動データを蓄積し、計測データから単語を特定するアルゴリズムを構築した。こうした結果、被験者が「左手」(のイメージ)を思い浮かべただけで、ASIMOが左手を上げる動作をすることに成功した。(p.p.40-41)

脳リーディングを利用した犯罪捜査

たとえば、被験者を尋問する際、犯人しか知り得ない事実や写真を提示すると、被疑者がもしそれを知っていればP300という事象関連電位[脳波]が発生する。P300の発生も不随意で、被疑者が「知らない」と答えても記憶と合致すると必ず出るのでウソをつくことができないのだ。(p.49)

脳内の映像を読み取るfMRIと認識パターン


さらに二〇一一年、アメリカ・カリフォルニア大学バークレー校の西本伸志研究員らのチームが、やはりfMRIを使って、映画の予告編を見ている被験者の脳活動を読み取り、ぼんやりとした映像ではあるものの、動画の再生に成功した。…この技術を使えば、人が見ている夢や空想していることをディスプレイに映し出すことも不可能ではない。脳リーディングの技術は確実に進歩している。(p.53)

Saturday, March 2, 2019

吉田守男『日本の古都はなぜ空襲を免れたか』

Yoshida, M. (2002). Nihon no koto wa naze kūshū o manugaretaka.

[History of Mass Mindcontrol with Stockholm Syndrome]


 古都に空襲がなかったのは、その文化財を保護するためにアメリカ軍が爆撃を控えていたからであり、そのことを進言した“古都の恩人”はウォーナー博士であるという、≪ウォ―ナー伝説≫は全く事実無根であった。(p.209)


 米軍による爆撃によって焼失した日本の文化財は、国宝二九三件、史蹟名勝天然記念物四四件、重要美術品一四三件であり、合計四七一件もが灰になったという。(p.66) …都市地域を攻撃する際の米軍がとった戦法は、おもに精密爆撃とジェノサイド(genocide 大量虐殺の意)爆撃という二つに区分することができる。
…第二・第三期の都市爆撃で主要な戦法としてとられたこの焼夷弾爆撃は、住宅密集地域への無差別爆撃であり、民間人の皆殺しをも企図したものであった。まさにジェノサイド爆撃と呼ぶにふさわしい、すさまじい空爆となったのである。(p.p.103-104))



    **********


 "原爆の攻撃目標[*京都・広島・新潟など]はワシントンからの秘密指令によって他のいかなる形式の攻撃からも一切除外されていて、原爆の使用に対する効果だけを得られるほとんど無傷の地域であった"〔USSBS, Final Report No.66 : The Strategic Air Operation of Very Heavy Bombardment in the War against Japan, 1946〕(p.97)


  京都の場合、梅小路機関車庫[現・鉄道博物館付近]がその照準点とされていたのである。 [*目標が視認しやすく、また原爆の爆風を京都市の住宅密集地域の隅々に行き渡らせ、できるだけ多数の京都市民を殺害できるため。] …もしここに原爆が投下された場合、六〇万人もの死傷者の出ることが推計されている。(p.94)

[*昭和二〇年八月二四日に予定された]三発目の原爆は投下される寸前まできていた。…[*パンプキン爆弾と呼ばれる原爆と同重量の通常炸薬爆弾で]京都への投下練習が着々と積み重ねられていた。このような状態で戦争が終結した結果、京都は爆撃禁止の状態におかれつづけたため、結果として、本格的な空襲がないという結果を生み出したのが真相だったのである。(p.205)


〈マンハッタン計画〉の総指揮官グローブズはその回顧録で次のように書いている。
“…もし、われわれが京都を原爆目標として勧告していなかったならば…[*原爆の代わりに通常爆撃によって]戦争が終わるまでには、全滅しないまでもかならずや、さんざんな損害を受けていただろうということはいえるだろう。”


…大都市の爆撃では二〇〇~三〇〇機のB29が一時間以上もかけて爆撃をする。その場合、あとから来たB29にとって、目標とされた地域がすでに先行機の爆撃で火の海となっていることはよくあることである。その際、火の海に爆弾を棄ててもしかたがないので、そのB29は、帰路において適当と思われる目標物を見出して投弾するか、また、文字どおり爆弾を棄てたりするのである。


 京都に関して…〈爆撃禁止命令〉‥の期間にあった六月二六日の西陣出水に対する爆撃は、B29一機が一トン爆弾七発を投下したものだが、これは当日の名古屋地方への爆撃の[*余った爆弾を棄てるための]付随的爆撃であると考えられる。(p.p.110-112)
    **********


 モニカ・ブラウが著した『検閲』という書物は…次のように記している。
 “日本人のあいだでの情報のやりとりを統制、監視する付加的な手段として、アメリカの宣伝をはかる特別の一局が設けられた。これは「民間情報教育局」(CIE)とよばれた。この機関は、「日本人の思考を改造…する」ために、日本の新聞、ラジオ、学校、教会、およびあらゆる種類の組織を活用することをめざしていた”
 また、CIEは教育映画を無料で配給して、学校・公民館・PTA・青年会・労働組合・農業協同組合などで上映させた。そのために、一六ミリ映写機も無料で貸し出された。


 CIEの前身は、太平洋戦争において「ラッカサン・ニュース」などで活躍した米軍の〈心理作戦課〉であった。…つまり対日心理作戦の専門部隊であった。そして、CIEの局長であるダイク准将も、《ウォーナー伝説》の創作者ヘンダーソン中佐も、共に対日心理作戦に従事した専門家だったのである。

 つまり、CCD[*民間検閲支援隊]が検閲を通して、原爆報道などアメリカの悪いイメージの流布を阻止することを任務としていたのに対して、CIEの任務は宣伝によって、日本軍国主義の批判やアメリカのよいイメージの普及をはかることにあったのである。(p.p.227-229)
原爆投下の真実 「第一目標 京都、19発投下」 予定であった。

Wednesday, January 30, 2019

中野信子『サイコパス』

Nakano, N. (2016). Psychopaths 臨床心理学者スコット・リリエンフェルド、法心理学者スティーブン・ルーベンサー、心理学者トマス・ファシンバウアーらの分析によれば、ジョン・F・ケネディやビル・クリントンをはじめ、何人もの歴代アメリカ大統領が顕著なサイコパス特性を示しています。(p114)


ヴァンダービルト大学のジョシュア・バックホルツの2010年の報告では、サイコパスの特性はドーパミンの大量放出と相関している、とされています。
…ドーパミンが多ければ多いほど、人間が報酬を求める欲動は、大きくなると考えれば、その形質をつかさどる遺伝子の存在によって、サイコパスが強烈な刺激を求め、中毒のように連続殺人をする……という説明が成り立つかもしれません。(p.140)


生物として見た場合、もともと人間は、個体としてはそれほど強い種ではありません。多種の生物と比べると、逃げ足も速くなく、肉体的にも脆弱です。そこで集団をつくり、社会性を持つという工夫をして、発展してきた種です。…そのさい、親子で愛着を形成し、仲間を大事にするなどして、集団を維持した方が、生存と繁殖のためには都合がよかったのです。…今日でも多くの人間が「裏切り」や集団の秩序を壊そうとする働きに対して敏感に反応[バッシング]します。(p.p163-165)


サイコパスは状況がどれだけ混乱していても…皆が自信を喪失している状況でも、自信満々にふるまいます。それを評価する人は多いでしょう。こうしたサイコパスの特性を考えると、面接ばかりを重視した採用試験や大学のAO入試には、問題があると言わざるをえません。過剰に魅力的で、確信をもって堂々とした話しぶりをするサイコパスばかりが通る試験になりかねないからです。
同様に、司法の素人に判断させる裁判員制度も、弁舌に長けたサイコパスの存在を考えると、危険きわまりない司法制度だといえるでしょう。(p.186)

女性のサイコパスは「弱い女」「涙を流す女」を攻撃できないという社会通念を利用し、批判する人間がまるで極悪人のように見えるアングルを演出することに長けています。(p.194)

アメリカの産業心理学者ポール・バビアクによれば…「出世した人間にはサイコパスが多い」ことがわかっています。ということは、サイコパスは仕事ができるのでは?と思うかもしれませんが、必ずしもそうではありません。…相手が喜ぶことを言って巧みに心理を操る、あるいは逆に相手の弱みを見つけて揺さぶる……そうした話術は得意中の得意です。
…一方、サイコパスは…誠実さを欠き、批判されてもピンときません。だから平気で仕事を先延ばしにしたり、約束を破ったりしてしまいます。衝動性が高いため、几帳面さを求められる仕事や、協調性や忍耐が求められるチームワークが苦手です。しゃべりは得意で存在感はあるのですが、よくよく精査してみると、意外と業績は低いことも少なくありません。
つまり口ばかりうまくて、地道な仕事はできないタイプが多いというわけです。(p.p.182-183)

たとえばアップルコンピュータ(現在のアップル)の共同創設者の一人、スティーブ・ジョブズは、世界で最も洗練された勝ち組サイコパスだったのではないかと考えられます。彼は卓越したコンピュータの知識があるわけでもなく、デザインその他の実務的なビジネススキルさえも持ち合わせていませんでしたが、天才的なプレゼントとネゴシエーションの才能によって全世界の人びとを虜にした人物でした。…一方で、アップルの元・技術者や妻子に対する容赦ないふるまい、追い詰め方は相当なものだったことが知られています。利用できると感じた人間には「すばらしい」と言ってすり寄り、しかし、利用し終わった人間や対立した相手に対しては舌鋒鋭く攻撃し、その時々で付き合う人間をどんどん変え、古い知り合いを切り捨てていきました。(p.184)


サイコパスの多い職業トップ10


1位 企業の最高経営責任者
2位 弁護士
3位 マスコミ、報道関係(テレビ/ラジオ)
4位 セールス
5位 外科医
6位 ジャーナリスト
7位 警官
8位 聖職者
9位 シェフ
10位 公務員
[ケヴィン・ダットンの調査 p.225]


Friday, November 16, 2018

『闇に魅入られた科学者たち:人体実験は何を生んだのか』

Nihon Hoso Kyokai. (2018). Yami ni mirareta kagakushatachi: Jintai jikken wa nani o unda noka. Enueichikeshuppan. 

 アブグレイブ捕虜虐待事件から11年後の二〇一五年の春、ニューヨーク・タイムズ紙や非営利放送局デモクラシー・ナウ!が驚くべき内容のメールをスクープした。アメリカ心理学会と、CIAや軍とのやりとりである。倫理に関する方針変更について…CIAや国防総省の意向を汲んだものだった。心理学会が組織的にCIAや軍と深く結びつき、主体的に尋問に関与していたことが白日のもとにさらされたのだ。
 同年七月、アメリカ心理学会はようやく、「尋問への関与」と「その事実の隠蔽」を認め、謝罪した。学会の中枢を担ってきた幹部は辞任。p.p.216-217

Tuesday, November 6, 2018

Smith, J.E.,『気象兵器・地震兵器・HAARP・ケムトレイル』

Smith, J. E., & Fulford, B. (2010). Kishō heiki jishin heiki hāpu kemutoreiru: Kankyō kaihen de sekai shihai o mokuromu gunji puroguramu. Tōkyō: Seikō Shobō. 


 HAARPの基盤になっていると考えられるAPTI社の特許群においては、ジェット気流を動かして気象を操作することや、別の技術を用いて意図的に洪水や旱魃を引き起こすことなどが公然と語られている。また、電離層を上昇させて宇宙空間まで拡げ、通過した電子装置(接近するICBMやスパイ衛星など)をすべて、電荷を帯びたプラズマで破壊するといった特許まである。(p.24)

二〇〇八年八月、ロシアの下院がHAARPに対し、「従来と質的に異なる新型兵器」の開発計画であるとして懸念を表明した。
…米国がHAARPの名の下で国際社会の規制を受けずに大規模な科学実験の計画を進めており、無線通信の妨害、宇宙船やロケットの装置の破壊、送電網や石油・ガスパイプラインへの深刻な打撃、地域全体の住民の精神的健康に悪影響をもたらすといったことが可能な兵器の開発を目指していると主張している。
 このような大規模な地球物理学的実験を国際的に禁止することを求める嘆願書にロシア議会の九十人の議員が署名し、プーチン大統領や、国連をはじめとする国際機関、国連加盟国の議会と首脳に送られたほか、科学界やマスコミにも伝えられた。(p.p.24-25)


研究報告書「空軍2025」が暗示する近未来の戦争デザイン

米国でも過去に、悪意に基づく環境改変がいくつか行われている。一八四〇年代、政府は北米地域の先住民と一連の戦争を繰り広げていた(インディアン戦争)。…政府は[先住民の生活基盤の]バッファローさえいなければインディアンは自滅すると考え、何千人ものハンターを雇って数千万頭のバッファローを殺させた。これによりバッファローは絶滅寸前に追い込まれ、インディアンは降伏せざるを得なかった。
 それから百年後、米軍が東南アジアで同様のことを行っている。…密林が敵の住み処になっていることに目を付け、オレンジ剤やホワイト剤などの数百万ガロンの枯れ葉剤を散布したのである。
 また、これと並行して、気象を攻撃に利用することも企てられた。「ポパイ作戦」と名付けられたこの作戦では、ベトコンの補給線(ホーチミン・ルート)上空で雲の種まき(クラウドシーディング)が実施され、未舗装の道路を豪雨でぬかるませて輸送能力を奪うことが試みられた。(p.p.36-37)


ツナミ兵器開発の秘密計画「プロジェクト・シール」


『ニュージーランドヘラルド』紙のユージーン・ビンガム記者が二度にわたって‥「プロジェクト・シール」という驚くべき計画の存在を伝えているのだ。最初の記事は、一九九九年九月二十五日に「戦時中のニュージーランドの驚くべき秘密――津波爆弾』という見出しで同紙に掲載された。
  ‥陸軍に所属していたオークランド大学のトーマス・リーチ教授が、一九四四年と四五年に海中で複数の爆弾を爆発させて、ファンガパラオで小規模な津波を発生させていた。‥米国の国防幹部は計画が戦争終結前に達成されていれば原子爆弾に匹敵する役目を果たしていた可能性があるとしている。(p.p.86-87)

厳重に隠蔽されるHAARPの実像

「区画化(compartmentalization)」も、軍が情報を隠す重要な手口の1つである。区画化とは、作戦に関わるすべての人員や部隊に、任務を果たすのに必要な情報しか与えないというもので、古代より軍隊が用いている方法だ。…HAARPの施設でアラスカ大学の学生と教授がやっているのは、プロジェクトのいわば「現場仕事」である。…彼らはおそらく必要最低限の情報しか知らされておらず、プロジェクトに“裏(非合法作戦)”の側面があることには気づいていない。そのため彼らは「それらしく否定する」のを常としている。(p.99)

「地球が燃える日」と東海大学創立者の知見

ホワイトフォード教授は…核実験が始まる前の二十世紀前半の地震の発生率と、一九五〇年から一九八八年までの発生率を単純比較してみた。結果、核実験が始まる前の五〇年間、マグニチュード五・八を超える大型地震は平均して年間六八回発生していたことがわかった。一方、実験が始まった後では、平均して年間一二七回と数が「急激に跳ね上がって」いた。(p.62)

HAARPの基盤となっている理論

 バーテル博士は『戦争はいかに地球を破壊するか』で、次のように述べている。
 一〇ヘルツのEFLは容易に人体を通過することができ、脳波の周波数に対応するので人間の思考を混乱させるかもしれないという懸念がある。(p.p.108-109)

国防総省の研究機関DARPAの役割

 DARPAには八つの研究室があり、HAARPはそのうちの戦術研究室に属している。(p.138)

現出する「ミッション・トゥ・マーズ」の世界


 私は前著『HAARP―陰謀の究極兵器』でHAARPの送信電波の科学的原理を詳しく説明し、人の脳の活動と同じ周波数の極低周波で世界を満たすことを目論んでいる可能性があることを述べた。HAARP関係者と米海軍は、深海の潜水艦との通信時にそのような弊害が生じることを認めている。HAARPを使えば、私たち全員の頭に目に見えないパーシンガー・ヘルメットをかぶせることができるかもしれないわけだ。(p.172)

大気を兵器にする時代が既に到来している

 HAARPは高周波“能動”オーロラ研究プログラムであり、受動的な観測のようなものではない。能動的に働きかけ、大気を改変しようという研究なのだ。「HAARPを用いた応用・研究の可能性」という報告書にもあるように、HAARPは純粋な研究から軍事・民間への応用に移行」することを想定している。(p.174)

化学雲(ケムトレイル)の背後に隠される計画と目的

 ケムトレイルとされているものはどうやら単一の現象ではなく、複数の計画や目的があるようなのだ。‥さまざまな人々が、さまざまな目的で、環境中に驚くほどの種類のエアロゾルを放出していることが明らかになっている。…エアロゾルは現実の問題であり、科学関連の専門書でもそのことは認められている。(p.34) 

飛行機雲(コントレイル)はなぜ化学雲に変化したのか

  一般公開されている文書に、民間組織や学術機関、複数の国の政府機関が数十年前からヨウ化銀やバリウムなどの物質を大気に撒いていることが記録されているのである…。これらの化学物質は、気球、航空機、ロケット、山頂に常設された施設などから散布されてきた。(p.181)
ケムトレイル_航空整備士の内部告発
『気象兵器・地震兵器・HAARP・ケムトレイル』掲載

日本に襲いかかる地震・気象兵器—ベンジャミン・フルフォード(監訳者解説)

地震兵器を使った対日攻撃計画が存在した

…アメリカ政府が公開した過去の秘密文書「NNO857139」‥によれば一九四四年に現在のCIA(米中央情報局)の前身OSS(米戦略事務局)が作成した「地震を使った対日心理作戦計画」には、日本近海の海底に爆弾を仕掛け、地震と津波を起こそうとしたことが明記されている。‥そこには「地震を恐れる日本人の特性を利用し、地獄に呑み込まれたと思わせる必要がある」と書かれている。
…さらに見つけたのは、冷戦下にあった旧ソ連とアメリカの間で、お互いに地震兵器を使用して攻撃するのはやめようという取り決め、条約を結んでいたことだった。[※1977年日本を含む48か国が署名した『環境改変技術の軍事的使用その他の敵対的使用の禁止に関する条約』参照]…一九九七年四月二十八日のウイリアム・コーヘン国防長官(当時)の記者会見での発言を思い出してほしい。
 
一部の国がエボラウィルスのような病原体を造ろうとしてきたことを示す報告書が複数存在する。そんなことが現実になれば、控えめに言っても極めて危険な事態になるだろう。アルビン・トフラーも「特定の人種や民族を抹殺するため、一部の科学者が人種に特異的に作用する病原体を生み出そうとしている」と記している。特定の作物を狙い撃ちにする技術や昆虫を開発する動きもある。電磁波で遠くから火山の噴火や地震を人為的に起こしたり、気候を変えたりする環境テロに手を染める者たちもいる。[多くの優秀な頭脳が、他国を恐怖に陥れる方法を探している。これは現実に起こっていることであり、我々も対策を強化しなければならない。]

* Alvin Toeffler has written about this in terms of some scientists in their laboratories trying to devise certain types of pathogens that would be ethnic specific so that they could just eliminate certain ethnic groups and races; and others are designing some sort of engineering, some sort of insects that can destroy specific crops. Others are engaging even in an eco- type of terrorism whereby they can alter the climate, set off earthquakes, volcanoes remotely through the use of electromagnetic waves.
DoD News Briefing: Secretary of Defense William S. Cohen (Wikiquote)

‥コーヘン国防長官のこの発言はもちろん、ペンタゴンのホームページにも掲載されている。(p.p.314-315)

ポーランド大統領搭乗機墜落事故の真相

二〇一〇年四月十日、ロシア・スモレンクス空港近くで起きた飛行機の墜落により、ポーランドのカチンスキ大統領やクレメル外務次官、スクシペク中央銀行総裁をはじめとする「反露親米派」の政府首脳陣、政財界人、軍幹部のほぼ全員がその飛行機に乗り合わせて犠牲となった。
…「カチンの森事件」の追悼式の日に、それをなぞらえたように再びロシアがポーランド政府の幹部を皆殺しにするというのはやり方が安易だし、あまりにも皮肉すぎる。今ではこれも欧米闇政府による凶行で、従来の欧米金融システムからの脱却に傾くポーランドへの脅しであった、と僕は判断している。(p.p.323-324)


出迎えのために先に現地入りしていて難を逃れたポーランド政府関係者が、墜落現場に急行し、目撃していたのだという。そしてそのとき、その人物は墜落の現場で何名かが射殺されている光景をカメラに収めている。その後、その人物は何者かによって刺殺されてしまった。だが、彼が撮った映像はまだネット上で流布されている。(p.326)


* KATASTROFA SAMOLOTU SMOLENSK PIERWSZE NAGRANIE NAPISY
  (AIRPLANE OF SMOLENSK FIRST RECORDING RECORDS)
https://www.youtube.com/watch?v=PxIFh3NkEvM

Saturday, July 28, 2018

Dolman,『21世紀の戦争テクノロジー』

Dolman, E. C., & Momoi, R. (2016). 21seiki no senso tekunoroji: Kagaku ga kaeru mirai no senso

Original Book: Dolman, E. C. (2016). Can science end war?. Malden, MA: Polity Press. 

ミクロの戦争――小さいもので思いのまま

ミクロからナノレベルの戦争のおそろしさは、おもに人工感染症にある。…多くは人間が新しくつくり出した病気やウイルスだが、既知の病原体を使うこともできる。…最も簡単な方法はポリオやチフスやインフルエンザのような既存のウイルスを使うことである。…ヒトゲノムマップ(インターネットで手に入る)と化学実験器具があれば医学生にもできる。(Paxman, Jeremy, and Robert Harris. A Higher Form of Killing., New York: Random House, 2011)  最悪なのは、人類を破滅させるつもりなどなくても、新しい致死性のウイルスができてしまうことである。(p.p.115-116)


バイオテクノロジーの善用はDNA操作による人体の改造である。(Shanks, Peter, Human Genetic Engineering: A Guide for Activists, Skeptics and The Very Perplexed, New York: Avalon, 2005) たとえばエンドルフィンの産生をうながす遺伝子のコピーを注射し、痛みを軽減して耐性を刺激する。…遺伝子挿入はさらに先へ進み、遺伝形質を種の異なる生きものに挿入する研究が進められている。この技術を使えば、人間の視力をたとえば猛禽のレベルにまで上げることができるかもしれない。皮膚に保護用の鱗を生やしたりワニのような固く頑丈な皮膚にしたりもできる。コウモリのような音波探知の遺伝コードを導入すれば、真っ暗な闇のなかでも自由に動きまわれる。このような技術が普通に使われるようになるまでにはまだ何年かかかるだろうが、理論と技術はすでに実証されている。(p.p.117)

非致死性兵器の警戒すべき例


視覚兵器

 今日では、一時的に目を見えなくするレーザーの開発に力が入れられているが、この兵器の問題は人によって光の刺激に対する反応が違い、視力の喪失が一時的ですまないケースがあることだ。…レーザーポインターが普及した現在、いたずらでレーザーを照射されたという報告が航空機のパイロットから多数寄せられており、愚か者がハイテク機器を使って悪ふざけすることから安全面の問題が浮上している。…相手が車両を運転していれば人や物に衝突してしまうかもしれず、それは[攻撃側の]意図した結果ではないだろう(副次的被害の低減という観点で好ましくない)。

…対人攻撃に使われる指向性エネルギー兵器は視覚を奪う効果が最も大きいが、ほかにも効果はいろいろある。ストロボ閃光は素因のある人に癲癇の発作を引き起こし、そうでない人にも頭痛や意思決定力の低下から無気力までさまざまな一時的機能停止を起こさせる。敵は疲労からしだいに神経過敏になり、さらには睡眠を妨害されるので士気を阻喪する。(p.p.94-95)

音響兵器

 音響兵器はさまざまな不快感をあたえる。その一つが音の「弾丸」を発射し、激しい苦痛で相手を無力化する高強度指向性音響効果(HIDA)である。神経ガスに似て、方向感覚の失調やめまい、吐き気、嘔吐、かゆみ、失神、頭痛などをもたらす。…高輝度ストロボ閃光と組み合わせれば癲癇のような症状が現れる。その効果は驚くべきものだ。

 音響兵器の大半は、暴動やデモのときに群衆を統御し解散させる目的で低周波を利用する。音は非常に低く、人間には聞こえない。ところがありとあらゆるかたちで肉体に苦痛を与える。(p.p.96-97)


悪臭兵器

…嗅覚を襲う兵器、悪臭弾(臭気剤)である。…心理作戦と併用する場合にはその文化で嫌われているものが使われ、腐敗臭を体にこびりつかせられれば、嘲笑されたりつまはじきにされたりする。臭いがあまりにひどくて — 皮膚に染み込むと、どんなに洗ってもとれない — 誰も近づかなくなる。

 イスラエルはすでに群衆の統制に「スカンク」という名称のシステムを使っている。…「腐った肉と洗わずに放っておいた靴下の臭いを混ぜて、下水から漂う臭気を足したような臭い」だという。(Davies, Wyre. "New Israeli Weapon Kicks up Stinks," BBC News, Jerusalem, October 2, 2008. Online, http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/7646894.stm )  

ともあれ、スカンクは車に搭載した放水銃から噴霧され、群衆を追い散らす。しかも非常にしつこい臭いだ。皮膚につくと三日は落とせず、衣服についた場合はすっかり消えるまでに五年もかかることがある。(p.p.97-98)

焼夷兵器

 二〇一〇年に、アメリカ軍は群衆制御と特定の作戦にアクティブ・ディナイアル・システム(ADS)を導入した。…ADSでミリ波を皮膚に二秒間照射すると、約〇・〇四ミリメートルの深さまで浸透し、火で焼かれたように感じる。…この兵器のお披露目に要人や記者が招待され、多くが実際に体験してみた。我慢できた者はなく、みな跳び上がったり腕を振り上げたり、もっていた物を取り落としたりした。

電磁兵器

 電力供給網、発電設備、情報システムを麻痺させる目的で設計されたこの兵器は、強力な電磁エネルギーを瞬間的に放出し、電子機器に過剰な電流を流してショートさせるのだ。都市一つ分ほどの広域内の電気設備を破壊するのに使えるだろう。

 もう一つ開発中の指向性エネルギー兵器は、波動エネルギー弾(PEP)である。発射されたレーザーが人や物に接触するとプラズマが生成されて広がり、打たれた人は衝撃で倒れて意識を失い、後遺症として痛みや吐き気、めまいが残る。(p.p.100-101)