Monday, May 9, 2011

"僕の見た精神医療" 笠陽一郎(医師)

社会臨床雑誌第8巻第1号(2000.4)

     この病院での出来事を書いていけば紙面が足りない。精神病院の犯罪のあらゆる側面がここには凝縮されていた。
・・・警察や保健所との癒着は、昔も今も変わらない。県立病院がない愛媛では松精(松山精神病院)はまさに御用病院であった。当直をしていたある夜、パトカーで患者が運ばれてきた。県の担当役人が、「分裂病」で「5病棟」へ「措置入院」である由を事務員に告げていた。つまり、(医師が二人ずつ二度にわたり慎重に診断したのち判定せねばならない制度は形だけで)最初に病名から何からすべては電話で、副院長との間に決められていたわけである。この一件に限らず、それは年来の慣行であった。ついでながらこの時の役人は、何年かのち、松精の事務長として天下ることになる。(P.55)

5 comments:

n said...

この論文を最初にネットに掲載してくださった方へ、貴掲示板にうまく投稿できなかったので、この場を借りてお礼もうしあげます。ありがとうございました

n said...

マインドコントロール用凶器の濫用犯罪について石橋輝勝氏が権力者へ宛てた要望書を、ご紹介します。
さすが海外でもよく取り上げられる石橋様だけあってこの犯罪の脅威に関し端的かつ包括的に網羅されてます

特に以下に引用するくだりが秀逸かと存じます
私も記述の通りだと思います。

ぜひ現代の精神科医らを
生きた「負の世界遺産」として
ユネスコに登録すべきではないしょうか?
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テクノロジー犯罪・嫌がらせ犯罪を撲滅するための要望書

2010年5月14日
民主党幹事長 小沢一郎 様

要望者
特定非営利活動法人テクノロジー犯罪被害ネットワーク
理事長 石橋輝勝

7.テクノロジー・嫌がらせ両犯罪で引き起こされる現象を統合失調症として病人扱いする精神医学の見解を是正して下さい。

声・音・映像送信は典型的なテクノロジー被害であります。これがテクノロジーで可能となる証拠として、英国の科学博物館に奥歯に受信機を装着して外部から発せられるデジタル信号を受信してそれを骨伝導で音声として聞かせる装置が陳列されました。日本ではブルートゥ―ス搭載携帯電話からの信号を無線で受けて骨伝導で聞くことができる骨伝導イヤホンマイクが商品化されております。

これによって無線で音声を聞かせることができることが明らかになりました。またこれに必要なICチップはマイクロサイズで製造できる時代になっております。この現実を無視して、精神医学の場では、声・音被害を幻聴、映像被害を幻覚と捉えて、統合失調症と診断する診療マニュアルが出来上がっております。テクノロジー犯罪・嫌がらせ犯罪どちらも突然畳み掛けられた場合パニックに陥ります。それが人間の自然と思われますが、その状態を見ただけで精神病院に回されてしまうこともあるのです。統合失調症は精神医学では世界的に認められているものですが、被害者の立場からすると、テクノロジーで引き起こされた現象を病気として定義付けていると考えざるを得ません。医学上権威ある見解を覆すにはテクノロジーの現実が公にされることが第一であります。人為を自然として医学上権威付けて治療することは大変な人権侵害で、後世に大きな負の遺産となりますので、早急に音声・映像送信テクノロジーの存在を公にして、精神医学の見解を是正して頂きますよう要望致します。

n said...

Related Article:
企業の言いなりになり、社員を病人に仕立てる!?
オリンパス事件は氷山の一角 現役産業医が語る「リアルでブラックなクビ切り術」
http://www.cyzo.com/2011/10/post_8912.html

勤務先の非合法行為を内部告発したことで不当解雇を迫られた社員が、勤務先である精密機器大手のオリンパス社を相手取り起こした裁判の二審で、9月、原告社員が勝訴(220万円の損害賠償)を勝ち取った。オリンパス社と顧問弁護士、産業医のブラックな連携による悪質な手口が明らかになるに連れ、社会的な反響は増すばかりだ。

 同事件の内幕を報じた前回の本サイト記事でも、記事の配信先サイトも含めたリツイートが3,000件を超えるなどの"炎上"状態となり、「悪質すぎて信じられない」「本当にそんなひどい医者がいるのか!?」といった反響が多数寄せられた。

 そこで今回、前回の取材に協力してもらった産業医とは別の、他の複数の現役産業医や産業医経験者らからも話を聞き、彼らの周りで起こっている「産業医の今」を語ってもらうことにした。

 まずは産業医とは何であるか、基本的な定義から再確認しておきたい。

 産業医とは「職場で労働者の健康管理にあたる医師」(大辞林より)とある通り、労働安全衛生法13条により、50人以上の労働者が常時従事する事業所には、労働者の健康管理のために産業医を置くことが義務づけられている。該当する企業が産業医の設置を怠ったり、選任だけして適切な業務を行わせなかったりした場合は、50万円以下の罰金処分が科せられる。

 また、同法3項には、「産業医は、労働者の健康を確保するために必要があると認めるときは、事業主に対し、労働者の健康管理等について必要な勧告をすることができる」とあり、「オリンパス事件」はこれが企業側により悪用されたケースと言えそうだ。

 この「悪用」の詳細については、前回の本サイトの関連記事中で、関係者証言からの概要を以下の通りお伝えした(引用は要約)。

「悪質な企業では、会社にとって都合の悪い社員に『精神的なケアをする』との名目で、会社お抱えの産業医に診断をさせる。会社とグルの産業医は、その社員を『君は精神疾患だ』『重度のウツなので治療が必要』と診断し、精神病院への措置入院を誘導したり、合法的に解雇したりして、事実を隠蔽してしまう」

 法を利用した、まさにブラック過ぎる手口と言える。さて、その産業医、大きく以下の2種類に分けることができる。

 ひとつは、産業医である前に自身で病院経営をし、産業医は非常勤として受任している医師。産業医をしなくても安定した固定収入があり、あくまで「バイト感覚というか、ボランティアのような気持ちで産業医は引き受けている」(30代開業医)場合が多い。報酬は出勤日数により千差万別だが、一例を挙げれば「月1回か2回出勤して2万から5万程度。それでも何社か掛け持ちすれば20~30万になる」(同)という。

 もうひとつは、事業所に常駐する産業医である。年収は「一般企業の役員程度で、金額的には1,500万程度かそれ以下」(40代医師)が一般的。当然ながら、収入はその事業所からの報酬に限定されるため、「立場的には総務部所属の一社員と同じような存在」(同)となる場合が多く、構造的に見て「会社の言いなりになるのも当然」(同)と言えそうだ。

 ところで、一般に産業医に就くにはどのようなルートがあるのだろうか。前出の30代開業医は、「同業の紹介で『○○って会社が産業医探してるんだけどやらない? おまえ暇だろ』という誘いもあったし(笑)、自分からなりたい場合は、医師会を通して斡旋してもらう方法もある」と言うが、多くは「産業医専門の派遣会社に登録して紹介してもらうケースが、数としては圧倒的に多い」(同)ようだ。

 ためしにネット上で「産業医 派遣会社」で検索すると、関連会社や関係サイトがズラリと検出される。そのうちの一社に業務内容を電話で尋ねると、「産業医になりたいという希望者と事業所の間に入りながら、医師との面接から契約までを、責任を持って行っております」(某社広報)とのこと。仕組みそのものは一般の派遣会社と同じだ。

n said...

(cont'd)
■「上司からの指示という感覚」でモラルを捨てる産業医

 さて、オリンパスなどのブラック企業の報道に見られるような、会社の命令で社員を追い込む悪質な産業医の実態についてはどうだろうか。筆者の質問に対し、ある40代の男性医師は「普通にいますよ」とあっさりと言い切った上で、「自分自身も経験がある」と告白してくれた。数年前に某メーカーでウツ気味の男性社員の相談を受けていたその医師は、結果的に会社側の片棒を担ぐ形で、その社員を解雇に追い込んだことを、今も気に病んでいるという。

「ある日、総務部の人間から書類を渡されて、『これに署名をもらってきてください』と言われたんです。内容は、休職中の補償などが記されている形式的なものだったのですが、実は『いかなる薬であっても常用している場合は復職できない』旨の一文が、小さな文字で隅に記されていたんです。でも、今の時代、睡眠薬を常用している人なんて普通にいますよね。彼もそのパターンで、結果的にその署名が誓約書となり、仕事に戻る上での障害になりました。本人は民事訴訟も考えたようですが、最後は『そんなエネルギーも、もうない』と言って辞めていきました。気づかなかったとはいえ、直接書かせたのは私ですからね。思い出すと気が重くなりますよ」

 一方で、こうした産業医の横行を、「世の中に当たり前にある話と感じていた」とも言い、本サイト記事を読んでショックを受けた読者が多かったことを告げると、むしろ驚いた様子を見せた。

「もちろん、まじめにやってる人もいますよ。ただ、開業医と違って常勤の場合はサラリーマンと一緒で、会社から給料をもらっている立場なので上司には逆らえない。『会社とグル』という報道もありましたが、そういう対等な関係というより、上司からの指示という感覚で受け止めている人も多いでしょうね」

 また、本サイトで報じた「集団ストーカー」でターゲットを追い込む手口については、実際にストーキングチームに加わり逆に精神を病んだという人物から、個人的に相談を受けた経験があるとして、「一部には存在する」と言う。

「私が相談を受けた集団ストーカーは、かなり大手の外資系会計事務所の法務部が、ある宗教団体の行動部隊へ委託して行われたという、かなり悪質な一件でした。信じ難いことですが、一部の教団にはそういう"業務"を請け負う部隊があり、各企業の法務部とパイプを構築しているのです。裏仕事を暴力団に頼むのと構図は同じです。しかもそのときは、顧問弁護を務めていた女性弁護士も承知していたというのだからひどい話です。道ですれ違いざまに『山田一郎(仮名)、死ね』とささやいたり、ホームの対面からじっと視線を合わせたりするわけです。ノイローゼになって産業医に相談に行くと、『最近、人の視線が気になりませんか』とか、『幻聴は聞こえますか』と誘導する。で、私に相談してきたのは、その集団ストーカーをしたひとり。『上からの指示でこんなことをしたが、もうやりたくない、死にたい』とメールで泣きついてきました。やる方もこたえる。負の連鎖ですよ」

n said...

(中略)
いずれにせよ、もし自分が「企業→産業医」ラインで"抹殺"される危険を感じた場合、個人はどのように対抗すべきなのか? これについては、「ひとりで抱え込まずに、とにかく仲間に相談しまくる」(先の弁護士)のが、何より効果的だと多くの関係者は言う。

「情報が拡散することを会社は恐れるし、いろんな人に相談していれば知恵を出してくれる人、仲間になってくれる人が現れます」(同)

 また、前出の40代医師は「かかりつけの医師への相談が一番」と言う。

「昔は近所にかかりつけの診療所があるのが普通だったんですけどね。自分のことを知ってくれている医師を普段から作っておくのが理想的です。かかりつけでなくても、別の医者に行くのは必要。ただ、最近は、産業医が『一応ここでも診てもらってください』と表向きセカンドオピニオンを勧めながら、実はそこもグルで罠にハメようとしてくる場合がけっこう多いので注意が必要です」

 右を見ても左を見ても、何を信じていいか分からない今のご時世。相談仲間をひとりでも多く作っておくというシンプルな戦略が、事前にできる最も簡単で効果的な戦略といえそうだ。
(文=浮島さとし)